印刷された制札

宮内庁が管理する皇室の御陵墓には、陵墓号や被葬者御名、そして「みだりに域内に立ち入らぬこと」「魚鳥等を取らぬこと」「竹木等を切らぬこと」という三禁が記された木製の制札が建てられている。

制札の文言は、従来毛筆による手書きで記されているものだが、数年前から、文字が印刷された制札を一部で見かけるようになった。

印刷された制札は、お手軽で便利であり、耐久性にも優れているのではあろうが、安っぽくて味気ない、いかにも代替品臭いモノである。

皇室御陵墓の「表看板」に代替品は相応しくない。

今後は制札の更新時に印刷物を採用するべきではないし、既に印刷物に変わってしまっているところも、次期更新時には必ず毛筆手書きに復するべきである。

現在印刷された制札が設置されているのは、宮内庁書陵部のうち、月輪陵墓監区に属する皇族陵墓・天皇火葬塚・陵墓参考地の一部であるようだ。

また、印刷された制札を設置するにあたっては、滋賀県の息長陵や磐坂市邊押磐皇子墓や安曇陵墓参考地、鳥取県の宇倍野陵墓参考地、島根県の岩坂陵墓参考地といった遠隔地や、園城寺近くの山中に所在する永悟親王墓、泉涌寺雲龍院の奥に所在する後光嚴天皇分骨所以下二分骨所一灰塚五墓といった、比較的参拝困難で人目に付きにくい場所が選ばれているのではないかという疑念を抱く。反発の声の起こりづらいところから始めて既成事実を積み重ねる…という心算なら姑息なことこのうえない。

宮内庁書陵部には、真摯にして賢明なる陵墓守護を実施されるよう切に願う。

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